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  1. 社長が知っておきたい、法律問題を未然に防ぐヒント 営業秘密 ライバル 不正競争
 

社長が知っておきたい、法律問題を未然に防ぐヒント

かつて回転寿司チェーン店を展開する会社の社長が、かつて在籍していた同じ回転寿司チェーン店の会社の営業秘密を不正に取得したとして問題となった事案がありました。
営業秘密は、会社にとって重要であり、ライバル社に流失すると、取引に利用され、損害を被ることになり兼ねません。
特に、退職した従業員がライバル社に転職したり、独立する際、顧客名簿、仕入れ値、規格書等の秘密情報を持ち出す事例は、
多いものです。
同事例は、不正競争防止法上の営業秘密に係る不正行為に当たる可能性があります。ただ、同不正行為に当たるための要件は、
厳格であり、会社としては、秘密情報の管理を徹底しておかなければなりません。秘密情報の管理にはコツがいるので、不安な
場合は、専門家のアドバイスを受けた方が良いです。
以下、営業秘密に係る不正行為に関し、まとめたので、参考にして下さい。
営業秘密に係る不正行為(不正競争防止法2条1項4号~10号)の類型 →刑事罰 有(21条1項)
  誰から 誰が 何を どうした 主観 適用除外①取得時の善意・無重過失→悪意・重過失に転じても取引によって取得した権原の範囲内での使用・開示の適用除外(19条1項6号) 適用除外②15条1項(消滅時効・除斥期間)の経過後の物の譲渡等(19条1項7号)
4号前段 営業秘密保有者 取得者 営業秘密 不正取得  
4号後段 営業秘密保有者 取得者 不正取得した営業秘密 ・使用
・開示
 
5号 営業秘密保有者からの取得者 転得者 取得者によって不正取得された営業秘密 ・取得
・使用
・開示
・悪意
・重過失
6号 営業秘密保有者からの取得者 転得者 取得者によって不正取得された営業秘密を(善意・無過失で)取得した後 ・使用
・開示
・悪意
・重過失
7号 営業秘密保有者 取得者 正当に示された営業秘密 ・使用
・開示
図利加害目的
8号 営業秘密保有からの正当に示された営業秘密の取得者 転得者 不正に開示された営業秘密 ・取得
・使用
・開示
・悪意
・重過失
9号 営業秘密保有からの正当に示された営業秘密の取得者 転得者 不正に開示された営業秘密を(善意・無過失で)取得した後 ・使用
・開示
・悪意
・重過失
10号 生産者 ・取得者
・転得者
※ 取得後悪意・重過失になった者を除く。∵6,9号に相当する規定なし。
営業秘密のうち、技術上の秘密の不正使用により生じた(ex)製造された)物 譲渡等 ・悪意
・重過失
※ 営業秘密:①秘密管理性②有用性③非公知性

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